ちょっと小説っぽく

最近ボクは洗濯物を昼間のうちにまわすことにしている。なぜならば、朝にまわすと朝の貴重な睡眠時間を削られるし、それよりなにしろ、朝は戦場だ。洗濯物を干している時間などない。かと言って、夜中にまわすと夜の貴重な睡眠時間が削られてしまうというわけだ。ちょっとだけ周囲への迷惑も考えてみたりもした。
そこでボクは考えた。最近の洗濯機には9時間後予約機能というのがほとんどついている。電源を入れてから、9時間後に自動的に洗濯を開始するという驚愕の超機能だ。ちょっと高い洗濯機になると、6時間後か9時間後か選べるらしいのだが、ボクのはとっても特価的洗濯機であったので、9時間後しか選択できないというスグれものなのだ。
この機能を使えば、ボクが会社でウトウトしている間でも、自動的に洗濯が完了してしまうのだ。
しかも今日は朝のニュースでさかんに言っていた。「今日は花粉フルな1日となるでしょう。」と。そんな日に昼間に干してしまったら、ボクは毎日花粉にまみれた生活となってしまい、家の中も外も花粉と大格闘をして暮らしていかなければならなくなってしまう。そんなのはイヤだ。ボクは心の中で叫んだ。
花粉というだけに、いいにおいでもついてくれて、チョウチョと戯れたりできるものならまだ救いはあるのだが、そんなナイススメルなど微塵もない。でもそれは、ボクの鼻が詰まって匂いなど何も感じなくなっているだけで、本当はいい匂いがしてるのかもしれない。みんながボクだけに内緒にしているかもしれない。
そんなボクの心模様をよそに、今日も花粉は世界を飛びまわる。
というわけで、さっき洗濯物を干した。(0:08)