電車男

今日は残業当番とやらの順番が回ってきてまして、すっかり帰りが遅くなってしまいました。
さて、その帰りの通勤電車で、私はあのドラマの冒頭シーンと全く同じシーンに出くわしてしまったのです。
電車男」です。
遅く帰ったわりに、ちょっと満員な電車に乗られて揺られていたところ、ちょっと遠いところで変なオヤジが隣に座っていた女の人に対して怒鳴り声をあげ始めましているようでした。
そのオヤジは、見た目を形容するならまさに"がまがえる"でした。
どうもそのオヤジの発言を聞き取りづらいながらも分析したところ、オヤジが電車の座席で座っていて眠くなり、となりのおねえさんの肩にもたれかかったのを、そのおねえさんが嫌がって小突いたのが気に入らなかったようです。
冷静に判断すれば、おねえさんは"がまがえる"がひっついてきたのを払いのけたという、しごく自然な動きで誰もが納得なのですが、唯一その"がまがえる"自身がなっとくできないようで、「ちょっとくっついただけでお高く留まりやがって!」みたいな発言をしているようでした。すげえよオヤジ。ここまで典型的な絡みができるオヤジは、あんたと泉谷しげるだけさ。
さぁここからがクライマックスですよ。
まずはその絡まれているお姉さんのまん前に立っていたお兄さんが、まぁまぁ的な感じでMr.ガマーをなだめに入りまして、オイラは内心電車男1号とか勝手に名前をつけたりは決してしてないのですが、その冷静な態度がますます気に食わないらしく、1号くんはガマーのファイティングスピリッツに火を注ぐ結果になってしまいました。
続いてその絡まれているお姉さんの逆側の隣に座っていたお兄さん(2号)が、お姉さんの心情を配慮して席を替わってあげてました。にくいぞ2号くん!
しかし、ガマーにとっては怒り心頭のようで、2号クンは服をつかまれたりしてました。オイラだったら服つかまれたらハッキリ言ってブチ切れるところですが、2号クンはすばらしい人格者のようでなぜかガマーに謝っていました。このあたりで電車内の空気がオヤジそろそろいい加減にしとけよ的な感じになってきてます。
で、この間結構時間があったのですが、なにしろ乗っていた小田急の急行で一番駅々間が長いところで発生した事件であったため、次の駅に到着するまでだいぶ時間がかかっちゃったのです。ここもおねえさんにとっては苦しいタイミングだったとは思います。
で、オヤジVS電車男1号2号的な関係にもすっかり飽きた頃ようやく駅に到着しまして、コイツつまみ出せよ的な空気を察知していた最寄のドア付近にいた3号クンがオヤジを電車から引っ張り出して駅員に渡したのです。奇跡的にそのドアのすぐ外に駅員がいたことも幸いし、ガマーもそれほど暴れることなくドアが閉まったのでした。よかったねお姉さん。よかったね3号(3号は電車に乗ったままだったのだ!)
しかし一番の被害者は、電車を引っ張り出されたガマー対応をしなければならない駅員ですよね。
ええ?オイラはなにしてたかって??
ボカーちょっと位置が離れていたので、ボケーっとその光景を眺めることしかできませんでした。
だって電車のドアtoドアくらい離れてたんですもの。チョイ満員電車でしゃしゃり出ていくのは無理ですよ。既に3人もオヤジ対応に入っているわけだしね。
でもあの3人はなかなかのコンビネーションでした。
まだまだ捨てたもんじゃないようだよ日本も!
でも、あれから1号と2号と3号の間で、誰がエルメスカップをもらえるか、血で血を洗うような争いが行われていたら泣く。日本もオシマイだ。